書評(資産運用・形成編)

バフェット太郎氏の『バカでも稼げる 「米国株」高配当投資』 市場平均を上回る知恵が秘められている?

エルソル(@ELSOL_INVESTOR)の金融資産における投資手法は大きく分けて2つあります。

1つめが、インデックス投資です。これは「長期投資をするならインデックス投資 時間がない会社員でもほったらかしで大丈夫って本当!?」でも説明しています。

2つめが、高配当株投資です。どうして、高配当投資を始めようと思ったのか。

それは、今回説明するバフェット太郎さん(@buffett_taro)の『バカでも稼げる 「米国株」高配当投資』を読んだのがその大きな1つの理由です。

この記事では、そもそも配当投資って何?

配当投資のメリットとデメリットが知りたい?

配当投資をする際の注意点を知りたい、と思っている人が読むと役に立つ記事です。

バフェット太郎さん(@buffett_taro)の『バカでも稼げる 「米国株」高配当投資』を絡めながら、配当投資をご紹介したいと思います。

そもそも配当投資って何?

お金儲けはいいこと

株を保有していると、定期的に配当金がもらえます。

株によっては、配当金を出さない株と配当金を重視する株があります。

配当投資は、当然後者を重視する投資手法です。

配当投資のメリットとデメリットについて

一体、配当投資をするメリットはどこにあるのでしょうか?

それから、配当投資のデメリットは何なのでしょうか?

  • 安定した配当が期待できる
  • 相場悲観時に配当金を使い、安値でさらに株数を増やすことができる
  • 長期的には市場平均のパフォーマンスを超える可能性がある
  • 弱気相場に強い
  • 減配リスクがある
  • 強気相場のときに流れに乗りにくい

配当投資のメリットについて

1つめは、安定した配当が期待できることです。

連続で増配する高配当株は、ビジネス自体に強みがあるから、配当を出せていると考えのが普通ですので、基本的には安定しているのです。

バフェット太郎さん(@buffett_taro)の『バカでも稼げる 「米国株」高配当投資』でも紹介されていますが、米国株はそれがより顕著です(あとで、配当投資なら米国株がいい理由を説明します)。

2つめは、相場悲観時に配当金を使い、安値でさらに株数を増やすことができる点です。

リーマン・ショックなどの相場が大きく崩れたときに、株価は一気に低迷します。

しかし、連続配当株はビジネス自体に強みがあり、その中でも奮闘する企業が多いのです。

例えば、米国のCoca-Colaという会社がありますが、こういった企業の株は株価が下落する中でも配当を継続します。

そして、出された配当金で、暴落しているCoca-Colaの株を買いますのです。株価は暴落してますので、同じ配当金でも、より多くの株数を取得することができます。

3つめは、長期的には市場平均のパフォーマンスを超える可能性がある点です。

これは詳細な説明が必要になりますので、あとで説明します。

簡単に触れておくと、行動経済学の観点から、高配当株は割安に放置されている可能性が高いからです。

4つめは、弱気相場に強い点です。例えば、アメリカのCoca-ColaやMcDonaldと言った会社は、リーマン・ショックが来たときも、他の株に比べて下落幅が限定的でした。

リーマン・ショック近辺の米国株MCD(マクドナルド)の値動き(YAHOO!FINANCEより

McDonaldのリーマン・ショック時の株価下落率

リーマン・ショック近辺のニューヨークダウの値動き(YAHOO!FINANCEより

ニューヨークダウは米国を代表する超スーパー企業が名を連ねていますが、ざっくり、リーマン・ショック時に高値から半減。

一方、配当株の代表であるMCDは20%減くらいです。

どうして、配当株は下落相場に強いのでしょうか?

それは、同じ説明になりますが、安定したビジネスモデルを持っているからです。

リーマン・ショックと言っても金融世界の話なので、別にCoca-Colaを飲まなくなるわけじゃないですし、みんなマックは食べるわけですね。

これが、配当株が安定している理由です。

配当投資のデメリットについて

1つめは、減配リスクがあります。

配当投資なので、減配リスクが一番怖いです。

なんで弱気相場時に、立ち向かって買い増しをしに行けるかというと、それは配当を継続してくれると信じているからです。

でも、配当を継続していると期待していた株が、減配したら、その配当株は一気に崩れ去ります。その崩れる様と言ったら、ウォータフォール並の下落です(笑)。

米国株ゼネラル・エレクトリック(GE)の株価チャート(YAHOO!FINANCEより)

GEはアメリカを代表する企業で、かの発明王であるトーマス・エジソンが創業した会社でもあります。

GEはニューヨークダウが開発された当時から最近まで、唯一連続してニューヨークダウ指数に採用されていた伝統ある大企業でした。

企業が悪化しても何回も立ち直ってきた過去があったので、減配がないだろうという期待がありました。

しかし、減配リスクが濃厚になり、実際に減配を発表したのです。

もう言わずもがな、その後の流れはチャートを見れば、一目瞭然です。

配当株が減配するとは、それほど株価に大きな影響を与えるのです(GEは2018年6月26日付でダウ指数から外されました)。

ということで、配当株投資をする際には、この減配リスクに細心の注意を払って投資をする必要があります。その具体的な注意点については、後ほど説明します。

2つめは、強気相場時に株価上昇の流れに乗りづらい点です。

例えば、Coca-Colaを考えてほしいのですが、景気がよくなったからと言って、一日にコーラを1本飲んでいた人が、2~3本に増やしますか?

増やさないですよね。安定しているということは、よくもわるくも、株価が一気に動かないことを意味します。

配当株をするなら米国株がオススメな3つの理由

  1. 米国企業は連続配当の実績が半端じゃない
  2. 米国は株主を大事にする文化が定着している
  3. 米国は世界No.1の経済大国

配当株って日本株でやればいいんじゃないの?

って思いますよね?

てか、私も思いました。

日本に住んでるんだから、わざわざアメリカに投資する必要ないでしょ?って。

で、日本で配当投資をやろうとすると、長期投資するに値する企業が、まぁ見つからない見つからない(笑)。

私も必死に会社四季報をページに穴が空くほど読みましたが、イマイチなんですよ。

で、アメリカの会社に目を向けてみると、長期投資に値する連続増配企業がわんさかあるんですよね。

米国株には配当投資で長期投資に値する銘柄がわんさかある

これは論より証拠。

2019年版 米国株配当貴族銘柄一覧(DIVIDEND GROWTH INVESTORから

*エルソルが順番を連続配当数で降順ソートをかけています。

Symbol Name Sector Years of Annual Dividend Increases 10 year Dividend Growth Dividend Yield
DOV Dover Corp Industrials 63 9.72% 2.19%
EMR Emerson Electric Co Industrials 62 4.69% 2.90%
GPC Genuine Parts Co Consumer Discretionary 62 6.33% 2.89%
PG Procter & Gamble Consumer Staples 62 6.25% 2.97%
MMM 3M Co Industrials 60 10.52% 2.72%
CINF Cincinnati Financial Corp Financials 58 3.20% 2.61%
KO Coca-Cola Co Consumer Staples 56 7.46% 3.17%
JNJ Johnson & Johnson Health Care 56 7.03% 2.71%
LOW Lowe’s Cos Inc Consumer Discretionary 56 18.36% 2.00%
CL Colgate-Palmolive Co Consumer Staples 55 7.85% 2.58%
HRL Hormel Foods Corp Consumer Staples 53 15.02% 1.98%
FRT Federal Realty Invt Trust Real Estate 51 4.95% 3.08%
SWK Stanley Black & Decker Industrials 51 7.43% 2.09%
TGT Target Corp Consumer Discretionary 51 15.43% 3.51%
SYY Sysco Corp Consumer Staples 49 5.05% 2.44%
BDX Becton Dickinson & Co Health Care 47 10.23% 1.25%
GWW Grainger W.W. Inc Industrials 47 13.21% 1.84%
KMB Kimberly-Clark Consumer Staples 47 6.20% 3.70%
LEG Leggett & Platt Consumer Discretionary 47 4.00% 3.71%
PPG PPG Industries Inc Materials 47 5.94% 1.82%
ABT Abbott Laboratories** Health Care 46 11.89% 1.77%
ABBV AbbVie Inc. Health Care 46 13.18% 5.45%
NUE Nucor Corp Materials 46 1.50% 2.61%
PEP PepsiCo Inc Consumer Staples 46 8.03% 3.28%
VFC VF Corp Consumer Discretionary 46 12.49% 2.40%
ED Consolidated Edison Inc Utilities 45 2.03% 3.81%
SPGI S&P Global Financials 45 8.56% 1.19%
WMT Wal-Mart Consumer Staples 45 8.30% 2.19%
ADP Automatic Data Processing Information Technology 44 10.05% 2.26%
ITW Illinois Tool Works Inc Industrials 44 11.25% 2.91%
ADM Archer-Daniels-Midland Co Consumer Staples 43 9.93% 2.98%
MCD McDonald’s Corp Consumer Discretionary 43 9.94% 2.60%
PNR Pentair PLC Industrials 43 4.44% 1.75%
WBA Walgreens Boots Alliance Inc Consumer Staples 43 15.01% 2.44%
CLX Clorox Co Consumer Staples 41 8.02% 2.59%
MDT Medtronic plc Health Care 41 11.88% 2.26%
SHW Sherwin-Williams Co Materials 40 9.41% 0.82%
BEN Franklin Resources Inc Financials 39 13.18% 3.46%
APD Air Products & Chemicals Inc Materials 37 9.60% 2.82%
AFL AFLAC Inc Financials 36 8.04% 2.18%
CTAS Cintas Corp Industrials 36 16.12% 1.09%
XOM Exxon Mobil Corp Energy 36 7.62% 4.38%
T AT&T Inc Communication Services 35 2.26% 6.89%
BF.B Brown-Forman Corp B Consumer Staples 35 8.10% 1.41%
MKC McCormick & Co Consumer Staples 33 8.98% 1.84%
CVX PBCT Energy 32 5.88% 3.98%
TROW T Rowe Price Group Inc Financials 32 11.30% 3.00%
ECL Ecolab Inc Materials 27 12.17% 1.16%
GD General Dynamics Industrials 27 10.48% 2.17%
PBCT People’s United Financial Financials 26 1.80% 4.27%
ROP Roper Technologies, Inc Industrials 26 18.99% 0.65%
CAT Caterpillar Inc Industrials 25 7.71% 2.63%
CB Chubb Ltd Financials 25 10.20% 2.19%
LIN Linde plc Materials 25 8.20% 2.02%
AOS Smith A.O. Corp Industrials 25 19.94% 1.84%
UTX United Technologies Industrials 25 7.74% 2.47%
CAH Cardinal Health Inc Health Care 23 17.52% 3.81%
配当王(DIVIDEND KING):連続増配50年以上

配当貴族(DIVIDEND ARISTOCRATS):連続増配25年以上

緑色に色がついているのが、配当王(DIVIDEND KING)と呼ばれ、50年以上連続で増配している企業です。

配当貴族は全部で57銘柄あって、うち配当王(DIVIDEND KING)が14銘柄です。

ちなみに、日本の配当貴族は29年連続で増配している花王のみです。

米国株の配当王(DIVIDEND KING)には、コカ・コーラ、P&G、ジョンソン・アンド・ジョンソン、コルゲート・パーモリーブなどのそうそうたる面々が揃っていますね。

配当王(DIVIDEND KING)は条件が50年以上ですからね。

50年以上も連続で増配できるということは、もうそれはビジネスモデルに何らかの優れた優位性がある証として受け取っていいでしょう(ウォーレン・バフェットに言わせれば、ワイドモートな企業ということになるのでしょう)。

米国は株主を大事にする文化が定着している

日本と違ってアメリカは企業が株主を大事にする文化が定着しているんですね。

まぁ、それは連続増配の実績を見てもらえばわかると思いますがね(笑)。

アメリカは株に投資をして、将来の資産形成をする文化が国民に広く知れ渡っています。

貯金に異常に執着する日本とは大違いですね。

米国は世界No.1の経済大国(軍事も文化も)

言うまでもないことですが、アメリカは、現在軍事、文化、経済どれをとってもNo.1の国です。

第二次世界大戦で一気に超スーパーパワー大国として君臨しました。旧ソ連との冷戦というイデオロギー戦争にも勝ち抜きます(1991年にソ連は崩壊)。

ベトナム戦争などで国力や威信が低下するものの、ドルという基軸通貨を保有し、未だに世界に大きな影響を与えるスーパー大国です。

世界の株式市場の時価総額で見ても、アメリカは半分以上を占めています。

2019年5月時点で、アメリカの世界市場に占める時価総額の割合は、約54%です。

画像は、私のインデックス myINDEX、から引用。

配当株投資が長期的には市場平均をアウトパフォームする可能性について その理由は?

配当株投資が、長期的に市場平均をアウトパフォームする可能性が高い理由は、行動経済学の観点から説明できます。

それは以前にも記事で説明した、「双曲割引」という現象です。

「ウォーレン・バフェットが成功したのは、「双曲割引」を知っていたから!? 長期的な利益を見据えた行動の重要性」

簡単に言うと、人間は本能的に長期のことよりも、短期の方に目がくらんでしまうということです。

人間に「双曲割引」という性質が備わっていると、どういうことが起きるか?

遠い将来の利益になればなるほど、人間は過小評価してしまうということ意味します。

今すぐにお金持ちになりたいという人間の強い欲望によって、短期の利益は過大評価され、遠い将来の利益は過小評価されるのです。

つまり、企業が想定したとおり、将来も永続的に利益を出し続けてくれれば、現時点で過小評価されている株式を長期保有しておけば、やがて本来の評価に収斂する過程で、市場を上回る成績を出せる可能性があるということです。

逆を言えば、グーグルやアップル、Amazonなどのいわゆるグロース株と呼ばれる株式は、短期でお金持ちになりたい人が買いますので、過大評価されすぎていて、割高で買っている可能性があるということを意味します。

ケインズはウォーレン・バフェットの師匠!?

エルソルが尊敬する20世紀最大の伝説の経済学者であるジョン・メイナード・ケインズも、大著「雇用、利子および貨幣の一般理論」(1936)でこのように述べています。

ちなみに、ケインズはこの「雇用、利子および貨幣の一般理論」(1936)で、マクロ経済学の創始者になっています。

画像は、Wikipediaより引用。

しかも人生はそれほど長くはない。(長くはない人生を生きる)人間というものは結果がすぐに現れることを望むものである。手っ取り早い金儲けにことに強い興味を示し、遠い先に得られる利益を平均的な人間は非常な高率で割り引く。

「雇用、利子および貨幣の一般理論」(1936) 第12章 長期期待の状態 P217

ケインズは、経済学者である以前に、数学者でした(専門は確率論など)。

ケインズが経済学を勉強したのは、ほんの数ヶ月と言われています。

なので、引用した文章も少し数学チックに書かれていますね。

双曲割引のことを、ケインズは「遠い先に得られる利益を平均的な人間は非常な高率で割り引く。」と表現しています。

割り引くってどういう意味だよ!?

って感じですかね(笑)?

説明しましょう。

今のお金と将来のお金は価値が違います。

今あるお金の価値>将来のお金

となるのが普通です(ファイナンスの大原則)。

将来のお金を現時点の価値に換算するために、将来のお金を割り引いて考える必要があるんですね。

その際に割り引く率のことを、割引率と言います(ディスカウンレート)。

割引率が高ければ高いほど、今現在のお金の価値に換算したときの価値が小さくなります。

これが高率であるということは、今の価値がすごく小さくなるということです。

つまり、先程の例に例えれば、株価が安くなっていることを意味します。
しかも、ただ安くなっているだけではなく、行動経済学の観点から説明したように、不合理なほど安くなっている可能性が高いのです。

誰も指摘しませんが、ウォーレン・バフェットの師匠はケインズと言ってもいいくらい、ケインズとバフェットの投資スタイルは似ています。

ちなみに、ケインズは最終的には長期投資で大きな財産を残すことに成功しています。

この理由が、私エルソルが、インデックス投資と同列に配当投資を並べる理由であります。

最後の項目を説明します。減配リスクをどう回避するかです。

減配リスクを回避するには、銘柄を分散させれば良い

このブログでも何度となく伝えていますが、リスクを低下させるには、分散投資が重要です。

なので、配当投資をする際にも、色々な銘柄の高配当株を購入することで、減配リスクを低下させることができます。

バフェット太郎さん(@buffett_taro)の『バカでも稼げる 「米国株」高配当投資』では、個別株で10銘柄に分散しています。

ちなみに私エルソルは、個別株でなくて、米国高配当株の指数に連動する投資信託を購入しています。

これは資金量の問題もありますね。米国株を購入する場合には、ドル転の必要もありますし、ある程度の金額がたまらないと手数料負けしてしまいますから。

そのへんの事情があって、現時点では投資信託を通じて配当株投資を実践しています。

ゆくゆくは資金が増えてきたら、先程示したリストの中から、有望な配当株を個別株で購入していきたいと考えています。

バフェット太郎さん(@buffett_taro)の『バカでも稼げる 「米国株」高配当投資』は配当投資をする際の注意点、資産形成や資産運用に関する基礎的なマネーリテラシー、などが非常に分かりやすく、いわゆるバフェット太郎節で書かれています(笑)。

内容は非常に良いものとなってますので、配当投資をする人は、ぜひ読みましょう。

ABOUT ME
ELSOL(エルソル)
ELSOL(エルソル)
20代会社員。資産形成と資産運用を猛勉強し、様々な手法を経験した結果、本業+副業+インデックス投資が最強の資産形成・運用法という境地にたどり着く。20代でも資産形成できることを証明するべく、また、20代に役に立てるよう、資産形成、資産運用の情報を発信します。 読書も大好きで、年間200冊以上は読みます。読書に関する情報も発信します。